
【絵本】ことりになったら
内容説明
おーちゃんの胸には穴が開いているんだそうです。小児病棟での生活は、つらいことばかりではありません。子どもたちはお互いに支え合い、友だちと笑い合う楽しい時間も過ごしています。
この絵本は、作者自身が子どもの頃に経験した入院生活をもとに、病院での友人との関係や、楽しかったこと、そして苦しかった出来事を、おーちゃんという少年の視点を通して描いています。心の中で葛藤しながらも、友達の手術の成功を見届けたとき、初めて素直な気持ちを言葉にできた場面はとても印象的です。
長く続く病院生活の中で育まれる友情や、子どもたちの繊細な心の動きが温かく、丁寧に描かれています。読む人の心にそっと寄り添う物語です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、小児病棟での生活を通して、子どもたちがどのように困難を乗り越え、友情を育んでいくのかを温かく描いています。子育て世代の親や教育者にとって、この絵本は子どもたちの繊細な心の動きや感情を理解するための貴重な教材となります。物語を通じて、子どもたちが抱える不安や葛藤、そして仲間と支え合う大切さを知ることができるでしょう。
特に、主人公おーちゃんが友人の手術成功を見届けた場面は、子どもたちに「本音を素直に伝えることの大切さ」を教える良い機会になります。このシーンを通じて、先生や親は子どもたちと一緒に「本当の気持ちを言葉にする難しさ」や「勇気を出すことの意義」について話し合うことができます。また、病気や入院といったテーマに触れることで、健康のありがたさや困難に直面している人への思いやりを育むきっかけにもなるでしょう。
さらに、この絵本は子どもたちが他者との違いや個々の状況を受け入れる心を育てるための良い素材です。保育園や学校での読み聞かせの時間に活用すれば、共感や協力の大切さについて自然に学べます。子どもたちの心に寄り添い、自分や周りの人を大切にする気持ちを育てるきっかけとして、ぜひ活用してみてください。