
【絵本】ききみみずきん
内容説明
子ぎつねが危ないところを助けたお礼に、男は動物の言葉がわかる不思議なずきんを手に入れます。そのずきんをかぶると、動物たちの会話が聞き取れるようになります。
ある日、男はからすたちの話を耳にし、東の村に住む長者が原因不明の病に苦しんでいることを知ります。さらに、その病気の理由も動物たちの言葉から明らかになります。そこで男は、八卦見(占い師)の姿に身を変え、村へ向かうことにしました。
果たして男は、自分に授けられたこの特別な力を使い、長者の病を治すことができるのでしょうか…。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、動物たちとの心温まる交流を通じて、他者を思いやる心や、知恵を活かす大切さを学べる作品です。子育て世代や教育現場で活用する際には、いくつかのポイントに注目すると効果的です。
まず、動物の言葉がわかる「不思議なずきん」という設定は、子どもたちにとって想像力を刺激する魅力的な要素です。読み聞かせの際に、「もし自分が動物の言葉を理解できたら何を話してみたい?」と問いかけることで、想像力や表現力を育むことができます。また、男が子ぎつねを助けた結果として特別な力を得るという展開は、優しさや助け合いの重要性を自然に伝えるきっかけになります。
さらに、男が動物たちの言葉から困難の解決策を見出す場面は、問題解決力や観察力を育む教材として活用できます。登場人物の行動や思考について話し合い、「どうして男は八卦見の姿に変わったのかな?」といった質問を投げかけることで、子どもたちに論理的に考える力や柔軟な発想を促せます。
最後に、この物語は、困っている人を助けるために自分の力をどう活かすかをテーマにしています。読み終えた後に、子どもたち自身が「自分ならどうするか」を考えたり、発表したりする時間を持つことで、道徳的な学びを深めることにつながります。この絵本を通じて、楽しみながら多様な学びを引き出せることでしょう。