
【絵本】つちはんみょう
内容説明
地味に見えるツチハンミョウの幼虫たちが繰り広げる生命の物語。短い命の中に秘められた壮大なドラマが描かれます。
ツチハンミョウは、鮮やかな「ハンミョウ」とは異なり、控えめな姿をした虫です。この絵本では、日本固有種のヒメツチハンミョウが主人公。4000個もの卵から生まれた幼虫は、自らの命を次世代へ繋げるため、寄生先となるハチの巣を目指してさまざまな虫にとりつきながら旅をします。わずか4日という短い命の中で懸命に生きる姿が繊細な筆致で描かれ、最終的に巣にたどり着いた幼虫たちの対峙が、命の重みを私たちに問いかけます。巻末には、著者が8年をかけて行った生態調査の記録も紹介されており、さらに理解を深められる一冊です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、ツチハンミョウの幼虫の生態を通じて「命の重み」や「生きる力」を学べる教材です。子どもたちに生命の大切さや自然の仕組みを伝える絶好の機会となります。
特に、短い命の中で懸命に生きる姿を読むことで、努力や工夫の大切さを感じ取れるでしょう。巻末の生態調査記録を活用すれば、科学的な視点を育むことも可能です。
読後は感想を話し合ったり、虫や自然観察の活動に繋げると、子どもたちの興味や理解がさらに深まります。