
【絵本】星のこども
内容説明
「花火とおはじき」で日本児童文学者協会新人賞を受賞した川島えつこの新作が登場!主人公は小学5年生のゆい。母親のようにいつも支えてくれた姉が結婚して家を出たことで、心にぽっかりと穴が開いたような気持ちを抱えています。それに加え、新しいクラスにもなじめず、不安な日々を過ごしていました。
そんなある日、姉から驚きの話を聞かされます。学校の池には河童が住んでいるということ、そして姉のお腹には赤ちゃんがいるというニュースです。姉の赤ちゃんの成長を見守る中で、ゆいは命の神秘やその大切さに触れていきます。
新しい環境に戸惑いながらも、自分自身と向き合い、少しずつ成長していくゆいの姿が繊細に描かれた物語。生命の不思議に心動かされるゆいの経験を通して、読者もまた温かな感動を味わえる一冊となっています。
知育や教材で活用する際のポイント
「花火とおはじき」は、子どもたちの心の成長や生命の尊さをテーマにした心温まる物語です。この絵本を知育や教材として活用する際、特に注目したいのは、主人公ゆいが新しい環境や家族の変化に戸惑いながらも、命や自分自身と向き合い成長していく過程です。子どもたちはゆいの姿を通して、困難を乗り越える力や新しい視点を学ぶ機会を得られるでしょう。
まず、家庭や学校での読み聞かせを通じて、子どもたちが自分の気持ちを表現する練習に活用できます。ゆいのように変化に不安を感じる子どもも少なくありません。この物語を題材に「新しい環境で不安を感じたことはある?」などと問いかけ、感情を言葉にする訓練や共感力を育むことができます。
また、命の大切さを伝える場面では、赤ちゃんの成長や家族の絆について話し合うきっかけとして活用できます。「赤ちゃんが生まれるってどういうことだろう?」といったテーマは、命の循環や家族の役割を考える貴重な体験となります。さらに河童の登場は、想像力を広げたり、日本の伝承文化を学ぶ教材としても魅力的です。
この絵本は、子どもたちの心の成長を支え、命の神秘や家族愛を実感させる素晴らしいツールです。親子での読み聞かせやクラスでのディスカッションに取り入れれば、感情教育や生命教育に大いに役立つでしょう。