
【絵本】宇宙遊星間旅行
内容説明
チコは、どこへ行くにも望遠鏡を持ち歩いていました。それは、彼が斜視であったことと深く関係しているのかもしれません。もし彼がそうでなかったら、望遠鏡にこれほど惹かれることもなかったでしょう。
この物語は、自己とは何かというテーマに迫りつつ、見るものを魅了する美しいイラストと共に展開していきます。読者は、深遠な世界への旅に誘われ、心を揺さぶられる体験をすることでしょう。
30年以上の時を経てもその輝きを失わないこの作品は、著者が心血を注いで生み出した渾身の一冊です。『宇宙遊星間旅行』(1981年、偕成社)の復刊版として、再び読者のもとに届けられています。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、斜視という特徴を持つチコが望遠鏡を通じて世界と向き合う姿を描いており、自己理解や個性の大切さを考える教材として最適です。子どもたちは物語を通じて、自分の特徴や長所に気づき、ポジティブに捉える力を育むことができます。特に保育園や幼稚園、小学校低学年の子どもたちにとって、自己肯定感を養う良いきっかけとなるでしょう。
また、この絵本が持つ美しいイラストは、子どもたちの想像力や感性を豊かにします。読み聞かせの際には、イラストをじっくり見ながら、望遠鏡を通してどのような景色が見えるのかを子どもたちに問いかけると、さらに物語への理解と興味が深まります。子どもたちが自身の「好きなもの」や「特別な視点」を見つける手助けにもつながるでしょう。
さらに、復刊版という点にも注目すべきです。30年以上愛され続けている作品であることを伝えることで、親世代や教師の方にも懐かしさを感じてもらえるはずです。一緒に親子で読んだり、教室で世代を超えて話題を共有することで、豊かなコミュニケーションのきっかけとなります。この絵本は、単なる読書体験を超え、感性や価値観を広げる一冊として活用できるでしょう。