
【絵本】ゆびたこ
内容説明
もうすぐ小学生になるのに、指しゃぶりがやめられない主人公。そんなある日、親指にできていた指たこが、なんと突然しゃべりだします!
「あんたがいっぱい吸うてくれたおかげで、こんなに大きくなれたんや。これからももっと吸って、わいをもっと成長させてや〜」。
えっ、そんなこと言われても……! その言葉にびっくりした主人公は、どうしたらいいのか悩みます。
実は、この絵本を書いたくせさなえさん自身も、子どもの頃に指しゃぶりをやめられなくて苦労した経験があるそうです。
指しゃぶりをやめられなくて困っている子どもも、もうやめられた人も、経験のない人も、みんなが楽しめる物語『ゆびたこ』。ぜひ手に取ってみてください。
知育や教材で活用する際のポイント
絵本『ゆびたこ』は、子どもが抱える指しゃぶりの悩みにユーモアを交えながら向き合える物語です。この絵本は、子育て世代の親や教育現場で働く先生方にとって、子どものクセや習慣へのアプローチを考える良い教材になります。主人公が指しゃぶりをやめられないという悩みを抱えている点は、同じような状況の子どもたちが共感しやすく、物語を通じて「自分のこと」として受け止めやすい特徴があります。
また、指たこが突然しゃべり始めるというユニークな展開は、子どもの想像力を刺激し、自分のクセを客観的に見つめ直すきっかけを作ります。親や先生は、絵本を読み聞かせる際に、子どもたちと一緒に「どうして指しゃぶりをしてしまうのかな?」「やめるためにどんな工夫ができそう?」といった質問を投げかけることで、対話を深めることができます。
さらに、この絵本の魅力は、指しゃぶりをただやめさせるための教訓に終わらない点です。ユーモラスなストーリーを楽しみながら、悩みやクセを受け止め、解決へのプロセスを自分で考える力を育むことができるのです。子どもたちが自分のペースで成長することを温かく見守る姿勢を促してくれる一冊として、ぜひ活用してみてください。