
【絵本】やまのおみやげ
内容説明
けんじは、田舎に住むおばあちゃんの家を訪れます。そこで、いとこのひでくんやとこちゃんと一緒に村のお祭りに出かけたり、どんぐり山でポケットがいっぱいになるまでドングリを拾ったり、丘の上で大きなおにぎりをほおばったりと、楽しい思い出を重ねていきます。けんじにとって、心に残る「山のおみやげ」がたくさんできたのでした。
物語の背景には、四季折々に変化する美しい山里の風景や、自然と共に暮らす人々の日常が描かれています。素朴なタッチで知られる画家でもある著者が、自身の幼い頃の体験をもとに、「日本のふるさと」の情景を鮮やかな色彩で再現しました。
心温まる内容は、小さな子どもから大人まで、どの世代の人にも楽しんでもらえるはずです。日本の自然や暮らしの豊かさを感じられる一冊です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、美しい山里の風景や自然と共に暮らす人々の様子を描きながら、子どもたちに日本の自然や伝統文化の豊かさを感じさせる内容となっています。子育てや教育の場で活用する際は、まず物語に登場する四季折々の自然や村のお祭りなど、地域の暮らしについて会話を広げてみましょう。たとえば、「どんぐり山でけんじたちが拾ったドングリで何を作る?」などと問いかけ、子どもたちの想像力を引き出すことができます。
また、この絵本は著者が自身の体験をもとに描いており、温かみのあるイラストが特徴です。読み聞かせの後に絵をじっくり見ながら、「この風景は何の季節だと思う?」や「自分の家の周りにはどんな風景がある?」など、絵と子どもたちの日常を結びつける活動を行うと、自然やふるさとへの興味が深まります。さらに、物語の中に出てくる「山のおみやげ」をテーマに、子どもたち自身の思い出や宝物について話し合う時間を持つことで、記憶を言葉にする力や自己表現の機会にもつながります。
この絵本は、自然体験や季節の行事をテーマとした活動の導入として最適です。保育や授業の中で、実際にドングリを使った工作や、外に出て自然を観察する時間を設けると、物語と現実の体験がリンクし、子どもたちの学びがより豊かになるでしょう。家族で読む場合も、読み終えた後に一緒に自然の中を散歩するなど、親子の交流を深めるきっかけとして活用できます。