当サイトでは、商品・サービスの紹介にアフィリエイトプログラムを利用しています。
BOOK

【絵本】ぼんやきゅう

タイトル 【絵本】ぼんやきゅう
著者 ,
出版年月日 2018/07
判型 B4変型判
ページ数 40ページ
出版社
対象年齢 ,
ISBN 9784591159040

内容説明

東日本大震災によって、多くの人々が命や住まい、仕事、そして日々の暮らしを失いました。しかし、それだけではなく「地域のつながり」もまた失われてしまいました。仮設住宅での生活は人々の絆を断ち切り、復興の遅れが住民の離村を引き起こしました。帰りたくても戻れないまま亡くなる人もいました。

それでも、人々は断ち切られそうになった絆を取り戻そうと動き始めます。その象徴的な取り組みの一つが「盆野球」です。岩手県釜石市鵜住居地区では、震災前までお盆の行事として盆野球が続けられていました。しかし、この地区は津波によってほとんどの住宅が流されてしまった場所です。そんな中、失われた盆野球を復活させようという動きが始まります。

お盆は、亡くなった人々を迎える特別な時期です。復活した盆野球は、震災で命を失った人々と、今を生きる人々をつなぐ場にもなりました。それぞれが大切な人を思いながら、白球を追いかける――それが、盆野球の持つ意味なのです。本作は、鵜住居地区での盆野球の復活を通して、人々が再びつながりを取り戻していく姿を描いた絵本です。

知育や教材で活用する際のポイント

この絵本は、震災がもたらした「人と人とのつながりの喪失」と、それを乗り越え再び絆を取り戻していく人々の姿を描いています。子育て世代の親や教育現場で、震災について学び、地域や家族とのつながりの大切さを子どもたちに伝える教材として活用するには最適な内容です。

まず、この絵本を通じて、子どもたちに「震災がどのように人々の生活や心に影響を及ぼしたのか」を具体的に知る機会を提供できます。災害がもたらす課題と、それに立ち向かう人々の努力や希望を描いているため、自然災害について考える導入としても効果的です。

また、盆野球の復活というテーマを通じて、「地域の行事や伝統が人々をつなぎ、心を癒す力を持つ」ということを教えることができます。これは、地域活動や家族の絆を大切にする意識を育む助けとなるでしょう。例えば、読後に子どもたちと一緒に「自分の地域の行事」について話し合ったり、絵を描いてみたりする活動を取り入れることで、学びがより深まります。

さらに、震災で命を失った人々を思う場面は、「命の大切さ」や「今を生きることの意味」を考えるきっかけとなります。特に小学生の高学年には、感想文を書いたり、自分ならどんな行事でつながりを作りたいかを話し合わせたりすると、より深い学びが得られるでしょう。