
【絵本】ねずみくん ぼくもできるよ!
内容説明
『12支キッズのしかけえほん』シリーズは、十二支の動物たちが通う「じゅうにしえん」での、子どもたちの集団生活を描いたお話です。シリーズを通して、子どもたちが経験する「あるある!」な出来事を、楽しいしかけと共に楽しめます。
今回のお話では、じゅうにしえんの発表会で劇をすることに決まりました。ねずみくんは王子様の役をやりたいと考え、勇気を出して立候補しますが、他の子の声にかき消されてしまい、別のお友だちが王子様役に選ばれてしまいます。そんな中、かみさま先生だけはねずみくんの気持ちに気づき、王子様役をねずみくんも一緒にやることにしました。
嬉しくて張り切るねずみくんですが、周りのお友だちはなかなかその頑張りに気づいてくれません。だんだんとふてくされてしまうねずみくん。しかし発表会当日、予想外のハプニングが発生します。ねずみくんはこの出来事にどう向き合うのでしょうか?
古くからの民話「12支のはじまり」では、ずる賢く描かれることの多いねずみですが、この物語では「もしかしたらそれは自信のなさが原因では?」という視点でねずみくんに焦点を当てています。自分の力で周りに役立つ経験を通して、自信を育むねずみくんの姿が描かれています。
「やりたい!でもできるかな…」そんな気持ちを抱えながら集団生活に挑む子どもたちに寄り添い、応援するお話です。自分の個性や力を信じることの大切さ、そして「自分が主人公になれる」という感覚を伝えられる作品となっています。子どもたちがこの物語を通じて、一歩を踏み出す勇気を感じてもらえたら嬉しいです。
知育や教材で活用する際のポイント
『12支キッズのしかけえほん』シリーズは、集団生活における子どもたちの感情や葛藤を描きつつ、楽しいしかけで興味を引く絵本です。このお話では、ねずみくんが「やりたいけど自信がない」という気持ちを抱えながら、少しずつ自分の力を信じる姿が描かれています。保育園や幼稚園、または家庭での読み聞かせに取り入れることで、子どもたちが自分の気持ちを言葉にするきっかけを作ることができます。
例えば、ねずみくんが王子様役に立候補するシーンでは、子どもに「ねずみくんはどうして勇気を出したのかな?」と問いかけることで、挑戦することの大切さを話し合うことができます。また、ふてくされてしまうねずみくんの姿を通して、「自分もこんな気持ちになったことがある」と共感を引き出し、子ども自身の体験について話す場を作ることも可能です。
さらに、発表会当日のハプニングでは、ねずみくんがどのように対処するかを一緒に考えることで、困難に直面した時の対応力や協力の大切さを学ばせることができます。そして、最後にねずみくんが自信を持てた理由を振り返らせることで、「自分もできるかもしれない」という前向きな気持ちを育むことができるでしょう。
この絵本は、ただ読むだけでなく、親や先生が子どもたちと感情や経験を共有しながら話し合う教材としても活用できます。集団生活に不安を感じる子どもたちに寄り添い、安心感を与える一冊としてぜひ取り入れてみてください。