
【絵本】ちいさなうさぎ きみにあいにきたよ
内容説明
ちゃいろいうさぎは、胸の高鳴りを抑えられずにバスを待っています。今日は特別な日。大切な「ちいさなうさぎ」に会うため、初めて街へ出かけるのです。ドキドキしながら迎えた再会の瞬間。ちいさなうさぎもまた、大好きなちゃいろいうさぎが自分に会いに来てくれたことに大喜びです。
ちいさなうさぎは、ちゃいろいうさぎを喜ばせたくてたまりません。街のあらゆるところを案内し、ふたりで過ごす初めての時間を心から楽しみます。そんなふたりのデートは、どんな一日になるのでしょうか?そして、お互いの想いは相手にしっかり届くのでしょうか?
「会う」ということの意味や、大切な人と一緒に過ごす時間に本当に必要なものを、ピュアなふたりがそっと教えてくれる物語。2009年秋に出版された「ちいさなうさぎ つきのよるのおやくそく」の続編となるこの作品でも、ナタリー・ラッセルのセンスあふれる美しい表現が光ります。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、「会う」という行為の意味や、大切な人と過ごす時間の価値について、子どもたちに優しく伝える素晴らしい教材です。ちゃいろいうさぎとちいさなうさぎの再会のエピソードを通して、相手を思いやる気持ちや、自分の気持ちを表現する大切さを学ぶことができます。子育ての中で、子どもたちが友達や家族との関係性を築いていく過程において、この物語は共感を呼び、自然な形で社会性を育む手助けをしてくれるでしょう。
また、物語の中で描かれる「街を案内する」というエピソードは、子どもの想像力を刺激します。保育園や幼稚園、小学校の活動の中で、絵本を読み聞かせた後に「自分ならどんな場所を案内する?」と問いかけることで、子どもたちの創造性やコミュニケーション力を引き出すことができます。さらに、ナタリー・ラッセルの美しいイラスト表現は、子どもたちの感性を育むきっかけにもなり、色彩や構図について話し合うアクティビティにも発展させられるでしょう。
この絵本を知育の場で活用する際には、登場キャラクターの感情に焦点を当て、子どもたちと一緒に「ちゃいろいうさぎはどんな気持ちだったと思う?」などの質問を投げかけるとよいでしょう。こうした対話を通じて、子どもたちは自分や他者の感情に気づき、その大切さを実感することができます。親子の読み聞かせや教育現場での活動にぴったりの一冊です。