
【絵本】ごじょうしゃありがとうございます
内容説明
ユウタは、一人でおばあちゃんの家に行くことになりました。バス停までついてきたお母さんは、何度も「いい?ふじみちょうで降りるのよ」と念押しします。「わかってるよ!」と答えるユウタでしたが、実はおばあちゃんの家が少し苦手。何を話せばいいのか悩んだり、おじいちゃんの写真が怖いと思ったり……。そんなことを考えながらバスに乗り込むと、ついゲームに夢中になってしまい、気づけば終点まで乗り過ごしてしまいました!
慌てて周りを見回すと、そこには昔風のバスが止まっています。「ふじみちょうに行けるのかな」と近づいていくと、「ごじょうしゃありがとうございます!」と、ユウタより小さな男の子が元気よく声をかけてきました。運転手も乗客もどこか不思議な雰囲気。果たして、このあやしいバスに乗って、ユウタは無事におばあちゃんの家にたどり着けるのでしょうか……?
シゲリカツヒコの緻密で迫力あるイラストが描き出す、妖怪たちの大迫力の世界。ユウタと一緒に、ドキドキの冒険に出かけてみませんか?
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、子どもの成長や冒険心をテーマにした作品で、知育や教材としても多くの可能性を秘めています。まず、主人公ユウタが一人で行動する場面は、子どもが自立や責任感を学ぶ良いきっかけとなります。一人でバスに乗るという日常の中で、予期せぬトラブルに直面するユウタの姿は、「失敗しても自分で解決する力」を育む教材として活用できます。読み聞かせのあとに「もし自分だったらどうする?」と問いかけることで、子どもの想像力や問題解決力を引き出せるでしょう。
また、絵本に登場する妖怪や不思議なバスの描写は、ファンタジーの世界観を通じて子どもの好奇心を刺激します。シゲリカツヒコの緻密なイラストは、物語をより鮮やかに伝えるだけでなく、観察力を高める教材としても活用できます。例えば、「この妖怪は何をしていると思う?」といった質問を投げかけることで、子どもたちが絵をじっくり見る習慣を育むことができます。
さらに、ユウタの心情の変化に注目することで、子どもたちが感情を理解し、自分の気持ちや他者の気持ちに共感する力を育むことも可能です。「ユウタはなぜおばあちゃんの家が苦手だったのかな?」といった問いかけを通じて、子どもたちが自分の経験と照らし合わせながら感情に向き合えるようサポートできます。この絵本は、冒険心や想像力だけでなく、子どもの心の成長を促す一冊です。