
【絵本】クリスマスのつぼ
内容説明
ひび割れたつぼは、いつも周りのつぼたちが美しい色で飾られたり、町へ運ばれていく姿を見て、うらやましい気持ちを抱いていました。
自分も同じように輝きたいと思いながらも、ひびがあるせいでそうはなれないと、心の中でため息をついていたのです。
しかし、ある日を境に、そのつぼに思いがけない出来事が訪れます…。ひびが入っているからこそ見つけた、自分だけの特別な役割とは?
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、個性や自分らしさを肯定する大切さを伝える優れた教材です。ひび割れたつぼが、自分の欠点だと思っていた部分が実は唯一無二の役割を果たしていたことに気づく様子は、子どもたちに「自分の価値は他人と比べるものではない」というメッセージを伝えてくれます。子どもたちは成長過程で他者と自分を比較しがちですが、その中で自己肯定感を育むためには、自分の個性や特性を受け入れる心を養うことが重要です。
保育や教育の現場では、この絵本を通じて「ひび(欠点)」を恐れたり隠したりするのではなく、むしろそのひびを通じて何か新しい可能性が生まれることを考えさせることができます。読み聞かせの後で「自分にはどんな特別な役割があると思う?」と問いかけたり、「ひびがなかったらつぼはどうなっていたと思う?」と話し合うことで、発想力や自己理解を深めるきっかけを作れます。
また、この物語は多様性について考える導入としても活用できます。子どもたちにとって、違いを否定するのではなく肯定する姿勢を学べる貴重な体験になるでしょう。家庭では親子で感想を共有したり、日常の中で子どもの良いところを見つけて伝える機会を作ると、より理解が深まります。