
【絵本】かうかうからす
内容説明
げんたはお買い物に行くたびに、あれもこれも「買う買う〜!」とねだってばかり。そんなある日、隣のおばちゃんにばったり出会います。おばちゃんはにっこり笑って、こう言いました。「そんなに“買う買う”ばかり言ってると、かうかうからすになっちゃうよ」と……。
その言葉に少し戸惑いながら鏡をのぞいたげんた。なんとそこには、自分の姿ではなく「からす」が映っているではありませんか!さらに、どこからか聞こえてくる不思議な歌声――“かうかうからすになっちゃうよ〜♪”。
おばちゃんの言葉とその怪しい歌にドキドキしながら、げんたはどうなってしまうのでしょう?近所のおばちゃんの優しさ(ちょっぴり不思議さも!)に見守られながら、親子で楽しめる、しつけにも役立つ一冊です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、子どもに「欲しいものを我慢すること」や「物を大切にする心」を自然に学ばせる工夫が詰まった一冊です。主人公げんたが「買う買う」とせがむ行動をきっかけに物語が展開するため、日常の買い物場面でよく見られる子どもの行動とリンクし、共感を呼びやすい内容となっています。親や先生は、絵本を読み聞かせる際に、げんたの気持ちに寄り添いながら「どうして欲しいのかな?」「本当に必要かな?」と問いかけることで、子ども自身が考えるきっかけをつくることができます。
また、「かうかうからす」というユニークなキャラクターと歌が登場することで、子どもたちは楽しく物語を楽しめます。これを活用して、歌を一緒に歌ったり、からすの真似をして遊んだりすることで、絵本の内容が記憶に残りやすくなるでしょう。さらに、隣のおばちゃんのように優しく諭す言葉の大切さも伝わるので、しつけの際の参考にもなります。
この絵本は、親子のコミュニケーションを深めるだけでなく、保育や教育現場でも、物欲や感情のコントロールについて話し合うきっかけとして活用できます。読み聞かせ後に「みんなはどんな時に“買う買う”って言っちゃう?」と話し合いや絵を描く活動を行うと、子どもたちの考えを引き出す良い機会になるでしょう。