
【絵本】お月さんももいろ
内容説明
かつて、さんごを手にすることが禁じられていた時代がありました。物語の舞台は、その古い時代の土佐の海辺です。
この絵本では、少女おりのと猟師与吉という二人が織りなす切ない愛の物語が描かれています。制約に縛られた世界の中で、二人の想いはどのように交差するのでしょうか。
美しい自然とともに、悲しみを伴う彼らの運命が静かに語られる感動の一冊です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、子どもたちに「制約のある社会での人々の生き方」や「自然や文化との向き合い方」を考えるきっかけを与える素晴らしい教材です。土佐の海辺という美しい自然を舞台に、少女おりのと猟師与吉の切ない物語が展開する中で、子どもたちは自然の大切さや時代背景に基づく価値観を感じ取ることができます。親や先生が読み聞かせをする際には、物語の中で描かれる「さんごを手にすることが禁じられていた」という設定を、実際の歴史や文化と関連づけて説明するのもよいでしょう。
さらに、この絵本の感動的なストーリーは、子どもたちに「他者への共感」や「自己の感情の表現」を促す絶好の機会を提供します。読み終えた後には、「どうしておりのや与吉はそんな行動をとったのだろう?」と問いかけることで、登場人物の気持ちを想像させたり、自分ならどうするかを考えさせたりすることができます。また、自然の描写が豊かなので、自然環境の保全や美しさについて話を広げることも可能です。
この絵本を通じて、物語を読む楽しさだけでなく、歴史や自然、感情の豊かさについて学ぶ機会を提供し、子どもたちの感受性や思考力を育むことができるでしょう。親や先生が一緒に絵本の世界を味わいながら対話を深めることで、さらに有意義な時間を過ごせるはずです。