
【絵本】いぬくん ぼくは いいこだから・・・
内容説明
いぬくんは、とても真面目な性格で、いつも約束をきちんと守ることを大切にしています。そのため、約束を守らない友達を見つけると、厳しく注意するのが彼の習慣です。おさんぽの途中でも、道中でも、目的地でも、周りのみんなに声をかけては、きびしく正そうとします。
ところが、あるとき、いぬくん自身が気づかないうちに約束を破ってしまいます。そのことに気づいたとき、いぬくんはどう向き合うのでしょうか?自分にも他人にも厳しい彼が、失敗を経験することで何を学ぶのかが、物語の見どころです。
この絵本は、自分と違うタイプの友達を理解していく「12支キッズのしかけえほん」シリーズのひとつ。いぬくんのように真面目で責任感が強い子は、失敗を避けようとするあまり、失敗したときに大きく落ち込んでしまうことがあります。この物語を通して、そんな子どもたちが失敗と向き合い、成長していく姿が描かれています。
また、読者は登場人物を見ながら「あ、これ、自分にもあるな」と、自分自身や周囲の人の性格に気づくかもしれません。親子で読めば、子どもだけでなく大人も自分を振り返るきっかけになりそうです。いぬくんの物語を通して、子どもたちがさまざまなタイプの友達と楽しく過ごせるヒントを見つけられることを願っています。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、「約束を守る」というテーマを通じて、子どもたちに自己管理や他者理解の大切さを教えるきっかけに最適です。特に真面目で責任感が強い子どもたちにとって、いぬくんの姿は共感を呼びやすく、物語を通して自然に自分自身を見つめ直すきっかけになります。親や先生が一緒に読みながら、「約束を守ることの意義」や「失敗してしまったときの向き合い方」について子どもたちと話し合うと、より深い学びが得られるでしょう。
また、いぬくんが物語の中で体験する「失敗」は、子どもたちにとって貴重な成長のヒントになります。失敗を恐れるあまり挑戦を避けてしまう子どもたちに、「失敗は次のステップに進むための学びである」というメッセージを伝えられます。いぬくんがどのように気持ちを整理し、仲間たちと向き合うのかを一緒に考えることで、子どもたちが友達との関係を築くヒントを得られるでしょう。
さらに、この絵本は性格の違いを理解し合うことの大切さを教えてくれます。親や先生は、登場人物の行動を題材に「自分にもこんな部分があるかな?」と問いかけたり、子どもたちと一緒に自分や友達の特徴を話し合ったりすることで、相互理解を深める活動に活用できます。親子で読むことで、家庭内でのコミュニケーションのきっかけにもなり、大人も子どもも共に学び成長する良い機会となるでしょう。