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BOOK

【絵本】あしたへのまわり道

タイトル 【絵本】あしたへのまわり道
著者 ,
出版年月日 2023/08
判型 B4変型判
ページ数 51ページ
出版社
対象年齢 ,,,,
ISBN 9784591178614

内容説明

イクハルは、勉強が苦手でもなく、いじめられているわけでもありません。それでも、時々学校に行くのが嫌になることがあります。この日も学校を休んだイクハルは、気の向くまま歩き続け、「アルデナイデ沼」という場所にたどり着きます。そこで出会ったのは、被災地から祖母の家に避難してきた少女シュリ。彼女もまた学校に行けなくなり、不登校となっていました。

イクハルが学校に行きたくない理由は何なのでしょう?シュリが抱える悲しみとはどんなものなのでしょうか?さらに、いじめをする側のヤラガセが秘めている暗い想いも明かされていきます。学校では知ることのできないこと、学校では出会えない人たちとの関わりを通して、登場人物たちは少しずつ未来―明日を生きる力を取り戻していきます。

本作は、長年「いじめ」に向き合い続けてきた著者夫婦による最後の共作です。シュリやヤラガセといった登場人物たちの葛藤を描きながら、学校だけがすべてではない世界の広がりを優しく教えてくれる一冊です。

知育や教材で活用する際のポイント

この絵本は、子どもたちが抱える「学校に行きたくない」という感情に寄り添いながら、心の葛藤や他者との関わりを通して成長する姿を描いています。子育て世代や教育に携わる方にとって、子どもの繊細な心の内を知る手がかりとなる作品です。

まず、本書は「学校に行くのが当たり前」という固定観念を見直すきっかけを提供します。イクハルやシュリが学校に行けない理由を考えることで、子どもたちそれぞれの背景や心の痛みに気づき、理解を深めることができます。特に、不登校やいじめなどの問題に直面している子どもたちと接する際に、共感や対話を促す教材として活用できます。

さらに、登場人物たちが「学校以外の世界」で新たなつながりを築き、未来への希望を見出す姿は、子どもたちに「多様な生き方がある」という視点を与えます。これは、親や先生が「学校=社会のすべて」と捉えがちな考えを柔軟にする助けにもなります。また、いじめをする側の心理にも触れている点は、問題を多面的に捉える重要性を教えてくれます。

この絵本を読む際には、親子やクラスで一緒に読み、感想や意見を共有する時間を設けると効果的です。子どもたちがそれぞれの登場人物に共感し、自分の気持ちや日常に重ねて考えることで、自己肯定感や他者理解を深めるきっかけとなるでしょう。