
【絵本】手ぶくろを買いに
内容説明
寒い冬の夜、子ぎつねは手ぶくろを買いに街へ出かけます。人間に見つかるのを恐れた母ぎつねは、子ぎつねの片方の手を人間の手に変えてくれました。
ところが、帽子屋で手ぶくろを買おうとしたとき、子ぎつねが差し出したのは、人間の手ではなく元のきつねの手でした。この小さな間違いが、子ぎつねの冒険に思わぬ展開をもたらします。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、親子の愛情や信頼関係、人間社会との関わりをテーマにした物語であり、知育や教材として非常に魅力的です。まず、子ぎつねが人間の手を持ち、街へ出かけるシーンは、子どもたちに「他者との違い」や「自分の特性」を考えるきっかけを与えます。そのため、「どうして母ぎつねは手を変えたのかな?」と問いかけながら読み進めることで、子どもたちに想像力や共感力を育むことができます。
また、子ぎつねが間違えてきつねの手を出してしまう場面では、「失敗してしまった時、どうすればいいのか?」といった問題解決の視点を話し合う機会を提供します。子どもたちは物語を通じて、失敗を恐れず挑戦すること、また思わぬ出来事が新たな展開を生むことの大切さを学ぶことができます。これらは、幼児期から小学校低学年の子どもが社会性や自己肯定感を育むうえで重要な学びです。
さらに、親や教師がこの絵本を読み聞かせる際には、子ぎつねと母ぎつねの心情に注目することで、親子の絆や愛情について話し合う時間を持つことも可能です。特に、母ぎつねが子ぎつねを心配しながらも信じて送り出す姿は、子どもを見守る親の気持ちを伝える良い機会になります。このように、この絵本は感情教育や道徳教育にも役立つ一冊と言えるでしょう。