
【絵本】ヨンイのビニールがさ
内容説明
ヨンイは韓国に住む小学生の女の子です。ある雨の日、学校の帰り道で道ばたに座っている物乞いのおじいさんを見かけます。濡れながらじっとしているおじいさんの姿が気になったヨンイは、思い切って自分のビニール傘を差し出し、そっとおじいさんにかけてあげました。
その後、雨がやんだ頃にヨンイが帰り道を通ると、おじいさんの姿はすでに見当たりませんでした。しかし、ヨンイの傘はきちんとたたまれた状態で置かれていました。ヨンイの心に、温かな何かが残るひとときでした。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、子どもたちが思いやりや他者への配慮を学ぶ上で非常に役立つ一冊です。ヨンイが雨の中、物乞いのおじいさんに傘を渡すというシンプルな行動は、他者を思いやる心の大切さを具体的に教えてくれます。子どもたちが自分の持ち物や行動を通じて、誰かを助ける喜びを知るきっかけを作ることができるでしょう。
このお話を教材として活用する際には、物語を読み終えたあとに「ヨンイはどうして傘を貸したのかな?」「自分だったらどうする?」といった問いかけを通じて、子どもたちに考えさせる時間を設けると効果的です。また、傘が返されていたシーンを通じて、「誰かを助けると自分も心が温かくなる」という感情を言葉にして伝える機会にもなります。
さらに、実際の生活と結びつけるために「困っている人を見たらどんなことができるかな?」といった具体的な行動について話し合う時間を設けると、学びが深まります。この絵本は、道徳教育や人間関係を考える時間に最適で、共感力を育むきっかけとして幅広く活用できるでしょう。