
【絵本】メンダコにんじゃ
内容説明
深海の平和を守るため、今日も活躍するのは天下御免の「メンダコにんじゃ」。彼の忍法「めめめのめん!」を駆使して、さらわれたタコノマクラを取り戻すべく、タコにんじゃと対決します。物語の舞台には深海から浅瀬までの海の世界が広がり、多くの生き物たちも登場。海の仲間たちとのやり取りにも注目です。
メンダコは、深海に生息するユニークなタコの仲間で、体長約15~20cmと手のひらサイズ。8本の腕はスカートのような膜で覆われ、耳のように見えるヒレを羽ばたかせて泳ぐその姿が愛らしく、「深海のアイドル」と呼ばれています。他にも、墨袋を持っていなかったり、ぺたんこになったり、独特の匂いを発するなど、興味深い特徴がたくさんあります。
この絵本『メンダコにんじゃ』は、そんなメンダコの不思議な生態からインスピレーションを得て作られた物語です。作者の德野有美さんが描くユーモアあふれるストーリーと、ヒダカナオトさんが手がけた美しい挿絵が魅力的。駿河湾をモデルにした海の世界では、そこに生息する多彩な生物たちも描かれています。
メンダコにんじゃの忍術や、海の生き物たちと繰り広げる冒険がテンポよく展開されるこの作品。深海の魅力とともに、彼らの勇敢な活躍をぜひお楽しみください。
知育や教材で活用する際のポイント
絵本『メンダコにんじゃ』は、子どもたちが楽しみながら深海の生態や海の生き物について学べる魅力的な作品です。物語の主人公であるメンダコにんじゃの特徴や行動を通じて、子どもたちは自然界への関心を深めるきっかけを得ることができます。特に、メンダコという珍しい深海生物のユニークな特徴が物語に織り込まれているため、読み聞かせの後にその生態について調べたり話し合ったりすることで、探究心を育む教材として活用できます。
また、物語の舞台となる駿河湾をモデルにした海の世界では、多種多様な生き物が描かれており、生態系のつながりや海の豊かさを子どもたちに伝える良い機会になります。読み聞かせの際には、登場する生き物たちに注目し、彼らの生活や役割について話を広げると、より深い理解を促せるでしょう。さらに、メンダコにんじゃの冒険を通じて、困難に立ち向かう勇気や仲間との協力の大切さといった生きる力のメッセージを伝えることもできます。
絵本の挿絵は色彩豊かで、視覚的な美しさも子どもたちの興味を引きつけます。保育現場や家庭では、絵を見ながら「この生き物は何かな?」「深海ってどんな場所だと思う?」といった問いかけをして、想像力や表現力を伸ばすアクティビティを取り入れると良いでしょう。『メンダコにんじゃ』は、楽しさと学びを兼ね備えた一冊として、子育てや教育現場で幅広く活用できる作品です。