
【絵本】ばいかる丸
内容説明
「ばいかる丸」は、大正10年に客船として生まれた船が主人公です。その後、商船へと役割を変え、戦争という激動の時代にも巻き込まれていきます。そんな数奇な運命をたどった「ばいかる丸」が、自らの目で見てきた数々の出来事を語りかけてくれる物語です。
この絵本は、1960年代に話題となった「ポニー・ブックス」シリーズの1冊で、1963年に初めて刊行されました。物語だけでなく、絵と文章の両方を一流の漫画家やイラストレーターが手がけたことで、高い評価を受けたシリーズです。今回復刻されたこの作品では、当時の雰囲気が丁寧に再現され、読者を懐かしい時代へと誘います。
知育や教材で活用する際のポイント
「ばいかる丸」は、歴史的背景を物語に取り入れた絵本で、子どもたちに日本や世界の歴史、そして戦争の影響を考えさせる良い教材です。物語の主人公が船というユニークな視点を持つことで、読者は人間の視点では気づきにくい社会の変化や時代の流れを学ぶことができます。例えば、客船から商船、さらには戦争へ巻き込まれるという「ばいかる丸」の変化を通じて、時代による役割の変化や人々の生活の影響を感じ取ることができるでしょう。
また、文章と絵が一流の漫画家やイラストレーターによって手がけられているため、子どもたちの興味を引きやすく、視覚的にも楽しみながら学べるのが魅力です。当時の雰囲気を丁寧に再現した復刻版は、親世代や先生にとっても懐かしさを感じられる内容で、親子やクラスでの読み聞かせにぴったりです。この作品を通じて、子どもたちに「物語から歴史を学ぶ楽しさ」を伝えることができ、読書体験をより深めることができます。
さらに、この絵本を活用する際には、読み終わった後に話し合いや絵を描く活動を取り入れるのがおすすめです。「ばいかる丸が見てきた出来事の中で一番印象的だったことは何か」「もし自分が船だったらどんな物語が語れるか」といった問いかけを通じて、子どもたちの想像力や表現力、考える力を育むことができます。ぜひ、この絵本を通じて、学びと楽しさを同時に提供してみてください。