
【絵本】ねこの3つのねがいごと
内容説明
「願いごとなんていらないさ!」と強がっていた一匹のねこ。食べ物も手に入り、雨風をしのげる場所も見つけて、満ち足りたはずのねこでしたが、心の奥底では何かを求めていました。最後にねこが願ったのは、一緒に時間を過ごせる友だちの存在でした。
そんなねこの前に、ひとりの女の子が現れます。なんと、その女の子も友だちを探していたのです。偶然の出会いをきっかけに、ふたりは共に過ごす楽しさを知ります。
だれかとつながること、そして友だちになる奇跡を描いた、心温まる物語です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、子どもたちに「つながり」や「友情」の大切さを教える優れた教材として活用できます。物語の中で、最初は独りで満ち足りていると思っていたねこが、実は心の奥底で誰かとの絆を求めていたことに気づく展開は、「本当に大切なものは何か」を子どもたちと一緒に考えるきっかけを与えてくれます。友だちを作ることが得意ではない子や、他人と関わることに不安を感じている子が、自分の気持ちを言葉にする手助けにもなるでしょう。
また、ねこと女の子の偶然の出会いから始まる物語は、友だちづくりの第一歩として「お互いを知ること」の大切さを教えてくれます。このエピソードを通じて、子どもたちに「相手に興味を持つ」「一緒に時間を過ごす楽しさ」を体験的に学ばせることができるでしょう。読み聞かせの後に、子どもたちと「みんなの願い事は何?」と話し合うなど、コミュニケーションを深める活動につなげるのも効果的です。
さらに、この絵本は共感力を育む題材としても優れています。ねこや女の子の立場に立って考えることで、「友だちが欲しい」という気持ちがどんなものかを子どもたち自身が感じ取ることができます。絵の中に描かれた表情や場面を観察させながら、気持ちを言葉にする練習を取り入れるのも良いアプローチです。このように、この絵本は子どもたちの心を育む多様な方法で役立てることができます。