
【絵本】さるかに
内容説明
かにが持っていたおむすびを、ずる賢いさるが無理やり奪い取ってしまいます。それだけでは飽き足らず、かにが一生懸命に育てた柿の実まで横取りしてしまうのです。
さらに、さるは青い柿をもぎ取ってかににぶつけ、ひどい目に遭わせてしまいます。そんなさるの行いに怒った子がにたちは…。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、正義感や他者への思いやり、そして悪い行いに対する責任について子どもたちに自然と考えさせる絶好の教材です。まず、物語の中でさるがかにに対して行う不正行為は、善悪の判断力を育むきっかけとなります。子どもたちに、「なぜさるの行動が良くないのか」「かにがどう感じたのか」を問いかけることで、相手の立場を考える共感力や倫理観を養うことができます。
また、かにが努力して育てた柿の実が奪われるエピソードは、努力の大切さや報われることの喜びについて話し合う場を提供します。同時に、「努力が必ずしもすぐに報われるわけではない」という現実も伝えられ、忍耐力を教える契機にもなるでしょう。さらに、子がにたちが力を合わせてさるに立ち向かう場面は、協力や仲間意識の重要性を学ぶ助けとなります。
保育や教育の場では、登場人物の行動を子どもたち自身の生活に結びつけて考えさせることで、より深い学びを促せます。たとえば「もし自分がさるやかにの立場だったらどうする?」と問いかけることで、身近な人間関係や問題解決の方法について話し合う良い機会となるでしょう。この絵本を通して、子どもたちに健全な社会性や倫理観を育む指導が可能です。