
【絵本】こおりのなみだ
内容説明
ある日、クマの子どもが人間に連れ去られ、人間の子どもとして大切に育てられます。やがて7年の歳月が流れ、クマの子は実の親と再会を果たします。
しかし、そこで子どもは選ぶことを迫られます。育ての親と過ごす人間の暮らしを選ぶのか、それとも本来の家族であるクマの親のもとへ戻るのか…。その決断に葛藤する子どもの姿に心が揺さぶられます。
親と子が互いを思い合う深い愛情が静かに描かれ、読む人の胸を熱くさせる一冊です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、親子の愛情やつながり、そして選択の葛藤というテーマを通じて、子どもに大切な感情や価値観を伝えるための素晴らしい教材となります。まず、物語を読み聞かせながら、子どもたちに「自分にとって大切なものは何か」「誰かを思いやる気持ちとは何か」を考えるきっかけを与えましょう。特に、主人公が育ての親と実の親の間で揺れ動く場面では、子ども自身が「もし自分だったらどうするか」を話し合う時間を作ると良いでしょう。
また、親子で読み聞かせをする際には、物語の進行に合わせて親自身の思いや経験を共有することで、親子間の絆を深める機会にもなります。例えば「親は子どもの幸せを一番に考えている」というメッセージを子どもに伝えることができ、安心感を与えることができます。
さらに、保育園や幼稚園、小学校のクラスで活用する場合は、物語の後にディスカッションを行い、クマの子どもの選択について意見を出し合う活動を取り入れると効果的です。これにより、他者の考えを尊重し、自分の考えを言葉で表現する力を育むことができます。この絵本は、感情教育や道徳教育の一環としても非常に役立つ一冊です。