
【絵本】おにより つよい およめさん
内容説明
山奥にひとりで暮らす鬼は、いつも村に降りてきては人々に悪さをしていました。そんな鬼が、ある日「ご飯を作ってくれる嫁がほしい」と言い出します。そして、「村で一番の娘を差し出せ!」と村人たちに命じました。
村は大騒ぎになりましたが、そのとき、なんと一人の娘が自分から名乗り出ます。鬼の望みを聞き入れるようなこの娘、一体どんなことが起こるのでしょうか…。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、鬼と村人たちの物語を通じて、勇気や知恵、相手を理解する心の大切さを学べる作品です。教材として活用する際には、まず子どもたちと一緒に鬼や娘、村人たちそれぞれの立場に立った気持ちを考える時間を設けると良いでしょう。「鬼はなぜ村人に悪さをするのか?」「娘はどうして自ら名乗り出たのか?」といった問いを投げかけることで、物語の背景にある価値観や行動の理由を深く考える機会が得られます。
また、鬼という象徴的な存在を通じて、恐ろしいものや未知のものにどう向き合うべきかを話し合う時間を設けるのも効果的です。「怖いもの=悪いもの」と決めつけず、対話や理解で解決する道があることを伝えられると、子どもたちの問題解決力や共感力が育まれます。さらに、絵本の中で娘が示した勇気や思いやりについて、子どもたちの日常生活に置き換えて考える活動を行うと、より実感を伴った学びにつながるでしょう。
保育の現場や家庭では、読み聞かせ後に子どもたちが話し合いや簡単な劇遊びを通じて物語の内容を体感する方法もおすすめです。この絵本を通じて、子どもたちが自分自身や他者との関わりを深く考えるきっかけを提供してみてください。