
【絵本】ありがとう、フォルカーせんせい
内容説明
トリシャは絵を描くのが大好きな女の子。でも、学校に通うようになっても、文字や数字を読むことができません。おしゃべりは得意なのに、彼女の目には文字がただのくねくねした形にしか見えないのです。
そんなトリシャが5年生になったとき、クラスに新しい先生がやってきます。その先生との出会いが、彼女の世界を大きく変えていくのでした。この物語は、学習障害(LD)を抱える子どもの葛藤と、支えてくれる人との心温まる出会いを描いた感動の絵本です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、学習障害(LD)を抱える子どもの気持ちや困難を丁寧に描いており、子どもたちの多様な学び方を理解するための教材として非常に有用です。特に、トリシャのように特定のスキルが苦手な子どもが、適切なサポートを受けることで成長していく姿は、読者に「それぞれの子どもが持つ可能性」を考えさせてくれます。
子育て中の親にとっては、子どもの得意・不得意を見極め、それを受け入れる大切さを学ぶきっかけとなるでしょう。また、保育園や幼稚園、小学校の先生にとっては、子ども一人ひとりに合ったアプローチを考える際の参考になります。特に、トリシャが新しい先生と出会い、自己肯定感を取り戻すプロセスは、教育者としての関わり方を見直すヒントを提供してくれます。
さらに、子どもたち自身もこの絵本を通じて「できないことは誰にでもあるけれど、それがすべてではない」というメッセージを受け取ることができます。読み聞かせやクラス活動で取り上げることで、多様な背景や特性を持つ仲間への理解と共感を深める機会にもなるでしょう。