
【絵本】黒いちょう
内容説明
アメリカ軍の演習場に足を踏み入れ、弾丸の破片を探していた少年は、そこで一匹の黒いちょうを見つけます。
その瞬間、彼の心に何かが響き、物語は動き出します。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、日常の中で何気なく過ぎ去ってしまいそうな瞬間に、子どもたちが「感じる心」と「気づく力」を育むきっかけを与えてくれる作品です。主人公の少年が黒いちょうと出会う場面は、子どもたちが自然や生命に目を向ける大切さを教えてくれます。親や先生が読み聞かせをする際には、子どもたちに「この少年は何を感じたのかな?」と問いかけたり、「君がもし黒いちょうを見つけたらどうする?」と想像させたりすることで、共感力や想像力を育むことができます。
また、舞台がアメリカ軍の演習場という非日常的な環境である点も、この絵本の大きな特徴です。この背景を通じて、戦争や平和について子どもたちと話し合うきっかけを作ることができます。テーマは重くなりがちですが、絵本の持つ柔らかい表現を通じて、小さな子どもでも理解できる形で話題を広げることが可能です。たとえば、「どうして少年は弾丸の破片を探していたんだろう?」といった問いを投げかけ、戦争の影響や平和の大切さについて考える時間を持つのも良いでしょう。
さらに、この絵本を通じて、子どもたちが自分の心の動きや感情に気づき、それを表現できるようにサポートするのも重要です。読み終わった後に、自分が最近感動したことや心に響いた出来事を振り返る時間を設けることで、感受性や自己表現力を高めることができます。親や先生が子どもの感じたことに耳を傾け、共感を示すことで、子どもたちはより深く物語を味わい、自分自身の成長につなげることができるでしょう。