
【絵本】ねんどの神さま
内容説明
戦後のある日、兵器会社の社長となった男のもとに、奇妙な怪物が現れます。
その怪物は、なんと彼自身が少年時代に作ったねん土細工。戦争への怒りや憎しみをぶつけるようにして形作ったものでした。
少年時代の記憶とともに、男が作り出した存在が彼の前に姿を現すことで、物語が展開していきます。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、戦争や平和について考えさせられる深いテーマを持ちながらも、子どもたちが自分の感情や行動について学ぶきっかけを提供する教材として活用できます。主人公の少年時代のねん土細工が再び姿を現すという物語は、自分が過去に抱えた感情や行動がどのように未来に影響を与えるかを示唆しています。これにより、子どもたちに「感情の表現」と「行動の結果」を考える力を育むことができます。
特に、親や先生がこの本を読み聞かせる際には、主人公の感情に寄り添いながら、子どもたちに「どうしてこの少年は怒りや憎しみを感じたのだろう?」、「自分が同じ立場だったらどう行動するだろう?」と問いかけると良いでしょう。また、戦争や平和といったテーマに触れる際には、子どもたちが理解しやすい日常の例や感情に置き換えて説明することで、無理なく関心を持たせることができます。
さらに、実際にねん土を使った工作を取り入れることで、物語の内容を体験的に学ぶことも可能です。「ねん土で自分の感情を表現してみよう」という活動を通じて、子どもたちは自分の気持ちを形にする楽しさを味わうと同時に、他者と感情を共有し、共感する力を育むことができます。この絵本は、心の成長や社会性を育むための素晴らしいツールとなるでしょう。