
【絵本】豆わたし
内容説明
川の水をめぐり、対立を続ける二つの村。天音村と天流村は、互いにいがみ合い、争いが絶えません。しかし、その間にひそかに想いを寄せ合う二人がいました。天音村のじんじろうと天流村のねねです。
村同士の争いに心を痛めた二人は、この問題を平和的に解決する方法を考えます。そして思いついたのが、箸を使った「豆わたし競争」。この競争を通じて、川の水を巡る争いに終止符を打とうと決意するのです。
じんじろうとねねが挑む、緊張と希望が入り混じった競争の行方は?二つの村の関係はどう変わるのでしょうか。争いを乗り越えようとする二人の勇気と知恵が描かれた物語です。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、子どもたちに「対立を解決するための知恵と勇気」を学ばせる絶好の教材です。天音村と天流村の争いというテーマは、身近な人間関係のトラブルや意見の食い違いにも置き換えることができます。そのため、子どもたちが日常生活で直面する小さな衝突や問題解決の練習として活用できるでしょう。
特に注目すべきは、じんじろうとねねが「豆わたし競争」というユニークな方法で争いを解決しようとする点です。このアイデアは、ゲームや遊びを通じて対話や協力を促すアプローチとして参考になります。保育や授業の中で、実際に豆わたし競争を再現し、競争の中で協力の大切さを体感させる活動を取り入れてみるのも良いでしょう。
また、物語を読み聞かせた後、子どもたちに「もし自分がじんじろうやねねだったら、どうする?」と問いかけ、自分なりの解決策を考えさせる時間を設けることで、より深い学びにつなげられます。この絵本は、争いを解決するためには一方的な主張ではなく、相手を理解し、新しい方法を考えることが重要であることを伝える素晴らしいツールです。