
【絵本】ぼくと弟はあるきつづける
内容説明
戦火を逃れて弟と一緒におじいちゃんの家へたどり着いてから一年が経ちました。しかし、頼りにしていたおじいちゃんが亡くなり、ついに僕たちは二人きりで生きていかなければならなくなります。
黒海地方を舞台とした物語の3部作も、この本でいよいよ完結。困難な状況の中で、兄弟がどんな道を選び、どのように進んでいくのか——その姿が静かに、けれど力強く描かれています。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、困難な状況下で知恵を絞り、生き抜く力を育む重要性を学べる教材として活用できます。戦火を背景にした物語は、子どもたちに平和の大切さを考えさせるきっかけを与えるだけでなく、逆境に立ち向かう兄弟の姿を通じて、共感力や思いやりの心を育てる助けとなります。特に、おじいちゃんの死をきっかけに兄弟が自立を迫られる場面は、家族や支えの存在の大切さを再確認する重要なテーマを含んでいます。
また、物語の舞台である黒海地方の文化や背景について触れることで、異なる地域や文化への興味や理解を深めることも可能です。物語が静かに進む描写は、読み手や聞き手に想像力を働かせる余地を与え、感情的な深みを体験させる工夫がされています。これにより、子どもたちの感受性や想像力を豊かにする効果が期待できます。
さらに、この絵本は読み聞かせだけでなく、子どもたちへの問いかけやディスカッションにも活用できます。「兄弟がどんな気持ちで行動したのか」「自分ならどうするか」などを話し合うことで、自己表現力や問題解決力を育む場を提供できます。親や先生が一緒に考え、共に学ぶ姿勢を見せることが、子どもたちの成長をさらに促進するでしょう。