
【絵本】この本をかくして
タイトル | 【絵本】この本をかくして |
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著者 | アーサー・ビナード,フレヤ・ブラックウッド,マーガレット・ワイルド |
出版年月日 | 2017/06/30 |
判型 | A4変 |
ページ数 | 32ページ |
出版社 | 岩崎書店 |
対象年齢 | 一般,中学生,小学校中学年,小学校低学年,小学校高学年 |
ISBN | 9784265850563 |
内容説明
戦争による爆撃で町が焼け落ち、図書館も失われてしまいました。そんな中、ピーターとお父さんは大切な一冊の本を持って町を離れます。それは民族について書かれた貴重な本でした。
お父さんはピーターに語りかけます。「この本には、ぼくらの祖先、ぼくらを育んでくれた人たちのことが書いてあるんだ。おばあちゃんのおばあちゃんや、おじいちゃんのおじいちゃんのことまでね。自分たちがどこから来たのかを知ることは、金や銀、宝石よりも大事なことなんだよ」と。
戦争によって失われたもの、そして守るべきものとは何か。この物語は、民族や国の誇り、私たちが大切にすべきものについて深く考えさせてくれます。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、子どもたちに「失われたもの」と「守るべきもの」について深く考えさせる貴重な教材です。戦争というテーマを通じて、命や文化、歴史の大切さを伝え、家族や民族のつながりを強調しています。親や先生が子どもたちと一緒に読むことで、戦争の悲惨さだけでなく、平和の大切さや、自分たちのルーツを知る意義について話し合うきっかけを作ることができます。
特に印象的なのは、「自分たちがどこから来たのかを知ることは、金や銀、宝石よりも大事」というお父さんの言葉です。このメッセージは、子どもたちに自分たちの歴史や文化を尊重し、未来を担う責任感を育む絶好の機会を提供します。また、親や先生がこの言葉を子どもたちにわかりやすく説明することで、地域や家庭の伝統について話し合う良いきっかけにもなるでしょう。
さらに、この絵本は感情教育に役立ちます。ピーターが持つ「大切な本」は、物質的な価値ではなく心の価値を教えてくれます。子どもたちにとって、自分にとって大切なものや守りたいものは何かを考える機会となります。読み聞かせやディスカッションを通じて、他者への思いやりや共感の心を育む活動に繋げることも可能です。