
【絵本】ことりぞ
内容説明
仏壇のある部屋や古びたお堂、家々の狭いすき間…。そこかしこに漂う、あやしげな気配。どこか懐かしくも不気味な、妖怪たちの風景が広がります。
「なにかいるような気がする?」「いいえ、なにもいませんよ。」
京極夏彦と山科理絵が描き出すのは、見えないけれど確かに感じる、妖怪たちの存在。その不思議な世界へと、そっと足を踏み入れてみませんか。
知育や教材で活用する際のポイント
この絵本は、妖怪や不思議な存在との出会いを通じて、子どもたちの想像力や感受性を育むための素晴らしい教材です。仏壇や古いお堂、狭いすき間など、日常の中に潜む非日常的な風景が描かれることで、子どもたちには普段目を向けない場所や物への興味を引き出すきっかけになります。「なにかいるような気がする?」という問いかけは、五感や直感を研ぎ澄ませ、見えない世界を感じる力を育む入口となるでしょう。
また、京極夏彦さんの物語と山科理絵さんの絵が織りなす世界観は、子どもたちだけでなく、読み聞かせを行う大人にも感性豊かな体験を提供します。保育園や幼稚園では、絵本を取り入れた読み聞かせの時間に活用することで、静かに耳を傾ける集中力やイメージを膨らませる力を養うことができます。さらに、小学生には、妖怪というテーマを通じて日本文化の一端に触れ、歴史や伝統への関心を育てるきっかけとして活用できます。
この絵本を読み終えた後には、子どもたちに「みんなの周りにも何か隠れているかもしれないよね」と問いかけ、身の回りの環境を観察したり、発見したことを話し合ったりする時間を設けると良いでしょう。これにより、子どもたちは自身の感じたことを言葉にする表現力や、自分と周囲とのつながりを考える力を育むことができます。絵本を通じて、見えないけれど確かに存在するものを感じる心を育てましょう。